元日根室納沙布岬

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    JUGEMテーマ:北海道

     お正月に電話すれば良かったのに、ごめんなさい。元日はS君と2人で北海道最東端、根室市の納沙布岬で初日の出を見に行きました。これが11月30日に茨木から戻ってからの唯一の遠出となりました。これ以外に網走から出たのは北見と斜里にそれぞれ4−5回です。ずっと家にいます。

     2021年が開けてすぐ、2時起床、2時半出発の予定がS君がなかなか起きてこず、出たのは2時45分くらい。もちろん真っ暗な中、斜里を目指す。国道244号線は思った以上に車が少なく、斜里までの間にすれ違った対向車は2台、さらに先、根室市厚床まででも10台くらいだった。根北峠を越えて標津のセブンイレブンで菓子パンとコーヒーを購入、S君は車から降りなかった。ここから先は路面も良いだろうという予想は外れ、真っ白ではないがずっと路面の一部に雪が堅くこびりつく冬道状態。ぶっ飛ばすことはできず?0kmくらいで走ったか。

     左前方は海越しに根室の街明かりを見つつ進み、本別海からは西に向きを変えて内陸へ森の中を進む。ポンヤウシュベツ川の最初の支流だろうか、車道の左から視線の高さで大きな鳥が横切る。大きさと翼の白茶の太い縞模様からシマフクロウで間違いない。が、場所を確かめるのも面倒でそのまま走り去る。カーナビがあればよかったと思う。

     昔、古い友だちA さんが住んでいた牧場の中の一軒家を左手に見つけたら厚床に到着。ここからは左折して釧路からの国道44号線を東に進む。車は増えて抜かれるようになる。さすが傍若無人の釧路ナンバー、網走での走行は時速?0kmが標準だがここでは10km増しが基準。?0kmだと「遅い」と躊躇無く抜いていく。根室市街に着く頃は東南の空が赤くなってきた。知らない高速道路ができていて誘導されて乗る。さっき抜いた車はこの1車線道路を知っていたのだ。やや遅い車に付いていって市街地に入る。市役所の先で右に曲がり、次の左折を間違えて直進してしまい、交差点を越えたところにあるコンビニ経由で行くべき道に戻る。このころには車列ができている。1車線で抜くことはできず、日の出までに到着できるかちょっと焦る。抜いても先にはまた車列なので諦めて進む。

     納沙布岬の一口には6時半ころに着いた。もう車は数珠つなぎでなかなか進まない。早くに居れば本当の岬の近くの駐車場に入れられたのだろう。Uターンして戻る車が出始める。道路端での整備員のお兄さんに聞くと、この先に駐車できる場所は無いので、日の出は戻って漁港から見た方がよいという。ならばとUターンしてさっき見つけておいた草原に続く脇道に入る。この道は民家に続くが、左折すれば断崖の縁まで行けるが、乗っている車は日産ノートe-power。FFなので無理はできない。物置の前に駐車。S君は先の空き地に止めろと言うが、そこは昆布干し場。そう告げると「昆布干し場なら昆布を見つければいい」といって、すぐに根にあたる部分を見つけて納得していた。案の定、4−5台の車が駐車に入り、犬を連れた漁師に追い出される。うち1台がびびったのだろう、ダッシュして猛然と車を走らせたので漁師が怒鳴っている。当たり前だ、タイヤが空転して平らに慣らした小石を散らしてしまうじゃないの。

     初日の出は水平線からとは行かなかったが、いい感じの雲の間から昇ってきた。久しぶりにニコンD7100+70–300mmズームを使って撮影。多くの人は海が見下ろせる草原の端で日の出を見ていたが、自分は草地のなかで牧草を入れて撮影。これだと撮影場所の様子が写真に入る。あとで年賀状の写真を見て「こんな良いの撮れたの」とS君が驚いていた。このへんが年の功。

     帰り道は自分が運転。行きはS君がずっとハンドルを握っていたが、帰りの方が眠いことが十分に予想されたので。根室半島を反時計回りに、今度は北側を進む。市街地に入るとS君が裏道に行くという。夏に汽車で根室に来ているのだが、その宿と食事の場所を確認するらしい。1回外したが1回目で宿は特定、食事場所も判明した。1度来ただけなのに正しく場所がわかるなんてスゴイ、と本人は満足。JR根室駅でトイレ。さあ本格的に運転となるが、せっかくなのでいろいろ寄っていく。

     春国岱に行きたいというので、まずはビジターセンターに寄ってみると冬季休館。車道も行き止まりで道としては間違いだったのだが、シカがいっぱいいる。すべて雌子の群れで10頭ほど。車道からはまったく見なかったのに、すこし脇に入るといるのだ。植生がほんとう心配である。春国岱は風蓮湖の湖口の橋を渡る。車はここまで。木道が延びているので歩き始めるが、凍てつく風に負けて数秒でやめ。晴れているけど、氷、風蓮湖は全面結氷していた、を渡る風が痛い。次の目的地は尾岱沼。標津市街地の手前から野付半島を進みビジターセンターを目指す。10月にもシーカヤックで来ているのだが、これが遠い。到着するとトイレは冬季閉鎖。観光客が1組いたので立ち小便は諦める。間近に見える国後島は海岸沿いの建物が上下方向に伸びている。蜃気楼だ。帰り道、わずかに湾曲した根室海峡の向こうの標津の街も建物が伸びている。斜里岳を背景にいい写真が撮れそうなので撮影。S君は興味なさげ。

     標津サーモン科学館に行く、S君が突然言い出したのでトイレもあるので行くことにする。毎年正月開館しているのでやってるだろうと調べもせずに思い込む。科学館では建物のすぐ前に車が2台止まっていた。並んで駐めようとすると、ドアから館長が出てきた。誰かを送り出すところで前の車が出て行った。市村に聞くと今年はコロナで正月開館はしていないらしい。来客があったし魚の確認もかねて出勤したとのこと。来るのだったら電話してくれ、と当たり前のことを言われてしまうが、寄るのを決めたのが20分前だったのでそのまま来てしまった。

     まあ入れやと中に入る。こちらの見世物は成長したS君。最後に来たのはG君が0歳のときか? G君と3人で来たことあったっけ? まずトイレを済ませ、館内を一周。魚には興味がさほど無いだろうからあっという間に見終わるも、売り出し中のチョウザメ指パクはよろこんでやってみるが怖がってちゃんと口に指を入れて無さそう。エレベータで展望塔に昇ると快晴の風景が広がっていた。

     再び根北峠を越え、藻琴の原生牧場へ。D型ハウスから焦げ茶色のラマが長い首を出してこちらを伺う。S君がスキー場があったというので半信半疑ながら見ると奥の看板にしっかり書いてあった。上のレストランの建物まで行くと動物の飼育場もあって、20年くらい前に脱走事件があったニホンザルは1頭だけ居た。さらに進み藻琴神社に行く。ここが自分は初詣。夕べや今朝はまつりごとがあったようだ。

     ようやく帰宅。往復で寄り道してほぼ12時間行動。S君は網走神社へ初詣へ。元気だなあと思いつつ、戻ると昼寝していた。


    ベトナム2020ハノイとハイフォン

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      JUGEMテーマ:ベトナム

       

      2020年2月25-29日にベトナムに行ってきた。

       

       初めてのベトナムの旅行を終え、久々に興奮している。おもしろい、おいしい、興味深い。片言の現地語、ありがとうとか数字を口にするだけで強面の若おじさんがニカーッとしたり、つっけんどんのお姉さんが微笑む。訪れた場所はハノイとハイフォンの2か所。ハイフォンは仕事で短時間の滞在だったので、以下ほぼハノイの情報と経験です。

      建物と町並み

       ハノイの街、政府系の建物は大きく立派。旧市街も郊外も石造りやそれを模したコンクリート製のちいさな建物がひしめき合っている。ガイドの兄さんによると税金対策で間口が狭い作りになっているとか。2間から3間くらいなのに高さは4−5階。バルコニーも着いている。新しい建物も古い様式に則って作っているよう。郊外の住宅も同様の様式。屋根が赤瓦のような色がほとんど。緑のなか、樹木森林は少ないが田畑のなかに彩りが楽しい。焼き物で有名なバッチャン村の建物もにぎにぎしい。それに較べると関空の帰り道バスから眺める灰色の景色はほんとう寒々しいというか、げんなりする。

       いろいろな宗教や信仰の施設があるが、仏教寺院は六色仏旗を掲げているのでわかる。ハノイの郊外東方にある Vin University はスターリン様式の上だけという外観。2018年に着工、2020年から入学開始というのでオリジナルのデザインというべきか。

      Vin University https://vinuni.edu.vn

       

      ホテル

       今回の旅行はHISのツアー「初夢フェア第2弾ベトジェットエア利用!自由自在ハノイスーペリアクラスホテル(部屋指定なし)に滞在」でホテルはおまかせだった。あてがわれてのは旧市街の北端にあるモンリージェンシー Mon Regency Hotel だった。口コミの評価はいろいろだが、まあまあよかったと思う。

       部屋もベッドも広くてきれい。冷蔵庫、湯沸かし、テレビ、WiFiがある。冷蔵庫の飲み物は有料、上にある水ペットボトルは無料。口コミどおり水回りはいまいちで、洗面台の栓の上下が渋かった。大通りに面して騒音がひどいが夜はおさまる。問題は近くの広場でおこなわれる太極拳?か何かの集まりで、早朝からマイクで数を数える声が響く。これも目覚まし代わりのベトナム語のヒアリングと思えば悪くは無い。WiFiが遅いのが難点か。

       立地は抜群で、とくにリムジンの乗り場に近いのがありがたい。

      公式サイト http://www.monregencyhotel.com/en/home.htm

      日本語サイト http://mon-regency.hotels-in-hanoi.net/ja/#main

       

      クレジットカード

       クレジットカードはほとんど使えない。使えたのは全国チェーンのコンビニ VietMart と Highlands Coffee、外国人向けのレストラン、日本人相手の蓮茶の販売店、村の観光客向けの瀬戸物店。セブンイレブンやショッピングモールでは使えるが、商店街では使えないという少し前の日本とおなじ状況。異なるのは交通機関でカードが使えないこと。実際に経験したのは鉄道駅とリムジン。

       

      キャッシング

       ATMでのキャッシングは3回それぞれ別の銀行のものを試したが、結局できなかった。最初の Ocean Bank の機械は少し古くてカードが戻ってこないのではとやや不安になりながら手続き。カードを挿入、ピン入力後に画面が暗転して反応せずタイムオーバー。店舗の前の機械だったので警備員に身振りで示すと、店に入れというがATMを試したかったのでパス。2台目 Vietcombank は反応して手続きは進んだ。しかしレシートを要求すると紙がないとアラートが出たので手続きを中断した。3台目はHSBC(香港上海銀行の後身)で建物のなかにあるマシンは見たことがないような格好いいもの。順調に進んで500,000ドンをキャッシング+手数料50,000ドンとのレシートも印字されたのにお金が出てこない。警備の人に言うと奥のカウンターに行けと手振り、カウンターではさらに奥の窓口へと案内される。男性の係員は外国で発行されたカードだから出来ないのだろうと言って、レシートをコピーして返金すると返してくれた。確認書がほしいと言うとそれはできない、レシートはVISAカードのものだからという理由らしい。もう信用するしかない、あるいはそもそもキャッシングされていないのかも知れない。と、思っていたら今日 2020-3-17 になってキャッシングのお知らせが配達された。無事返金されるのか。

       

      両替

       ということで空港で換金した40ドルでは足りず、最終日にキャッシングを試みるもできずハノイ駅から北上して線路を越えた右側にある Vietinbank で20ドルを換金した。見せに入るとずらっと並んだカウンターの行員(みんな女性)に較べ客がまばら、手空きの人が手招きしてくれドル札を見せる。すると反対側の窓口に行けというので、行ってみると管理職っぽい男性が出てきて対応、電卓をたたいて数字を見せて確認後にベトナムドンの札をくれた。空港の両替窓口ほどスピーディーではないが、さほど待たずに交換できた。銀行の窓口での換金は書類なし、身分証不要、レシートもなし、言葉も不要だった。

       

      現地旅行社

       今回の旅行はHISのフリープラン。現地の運営は SKYhub という会社で独自製作の地図の付いた小冊子とクーポンのついたプリントをくれた。せっかくなので乗ってやろうと最終日はビール1杯無料で料理の種類が多くて22ドルというRiuLiuというレストランに行くが店員はクーポンを知らず使えなかった。気の毒に思ったのか、会計は10%値引きしてくれた。後から SKYhub に聞いたところ、あらかじめ同社に申し込みが必要とのこと。クーポンや小冊子に書いてくださいと頼んだ。

       

      街の構造

      高級地区

       ハノイ駅の東側は少し高級地区らしい。歩いた範囲では北側、Phan Boi Chau 通りの Hai Ba Trungから Ly Thurong Kiet の間は高級洋酒店が何軒かあり、MUFG(三菱UFJ銀行)が入る Pacific Place の向かい(北側)には高級カフェがあり、昼休み後半だったので日本人とおぼしきお姉さんもお茶していた。ヒマワリの種を食べている人が目立った。

      韓国街

       街の西側にロッテホテルや大宇(でーうー)ホテルが建つ地域は、工事の囲いにもハングルが書かれて韓国の都会のようになっている。経済的な存在感は大きいし、街の一角が韓国のコピーだ。コリアタウンではなく、現代の韓国の都市の複写。

      ベトナムの大規模開発には日本のODAが相当入っていて、今回の訪問先でもハノイのノイバイ国際空港の新ターミナル、ハロン湾のバイチャイ橋などがそれにあたる。バイクもほとんどが日本のブランド。それにも関わらず、ハノイの街に日本の姿は見えない。あえて国の姿を示さなくとも、企業レベルでベトナム国民に浸透しているということか。日本におけるアメリカの姿のように。

      ペット屋

       見かけたペット屋は小鳥と魚。観賞魚店はホテルの近くに5軒集まっている存在。熱帯魚より金魚の方が多い感じで、全体的にも赤い魚が優勢だった。チラ見だったので詳しいことはわからない。

       

      動物

       動物がほとんど居ない印象。哺乳類の姿はタンロン遺跡でリスを1回、どこかで夕方にコウモリを1回見ただけ。コウモリなど大阪の郊外より少ない。鳥も少ない。鳴き声が聞こえたのはハノイ市街ではタンロン遺跡と中心部の聖ヨゼフ大聖堂の南にある庭園 Vườn Hoa Hàng Trống (フラワーガーデン)だけ。庭園の方が多く少なくとも4種類さえずりが聞こえてほっとする。ついでにアフリカマイマイの殻を見つけぞっとする。ハノイに虫もほとんどいない。蚊には1回も刺されず姿も見ない。アリも旧王宮で1回だけ。日本だと街中の植え込みでも普通なのに。それとも日本の印象が数十年前の札幌や京都で、現在の大阪や東京では違っているのだろうか。それからハエがいない。ちいさめのを1−2回見ただけ。あれだけたくさんの飲食店があるのに感心する。ゴミの回収を徹底しているのだろう。

       

      自動車

       自動車は韓国勢が優勢、バスはヒュンダイが席巻。初めてインドのタタモータースの車を見た。1トン位の小型トラック。ハノイとハイフォンの間にいすゞ自動車の工場があり、ハノイの町中のゴミ収集車はいすゞ製だった。もはや乗用車を製造していないのでブランドイメージを傷つけることもなく事業用車両に専念できる。韓国勢というと前に書いたとおり市街地の西方にはロッテセンターや大宇ホテルなどが集中する場所があり、そこだけ韓国ぽい景色になっている。ハングルを記した観光バスもあり韓国の存在感はある。比較して日本の影は薄い。

       

      WiFi

       情報どおりハノイのネット通信環境は良好。公共施設ではどこでも使える。鉄道も列車には装備がないが、駅では使える。ホーチミン廟前の広場、その東の官庁街の歩道上でもWiFiが飛んでいる。リムジンや旅行会社の送迎バスでも使えて結構早い。

       

      ベトナム語

       予習に使ったのはスカイプ教室とYouTube。スカイプはVVレッスンとカフェトークを1回づつ。日本語を学ぶハノイの学生が講師というVVレッスンは日本語もたどたどしく素人丸出しという感じ。発音のコツとか、自分の発音への評価など初心者が知りたいことがうまく伝えられない様子。ベトナム語がある程度でき、現地の人と会話を楽しみたいという上級者向けでしょう。カフェトークの Gyoku 先生は日本語も流暢で発音への指摘も的確、講師の画面を共有して教えるなどスカイプも使いこなし、質問にも丁寧に答えてくれて、たいへんよかった。

       YouTubeでは、ベバさん BEBA VIETNAM language! 、それからカフェトークの先生がタンポポ Tanpopo Vietnamese という名前で公開してる手作り感満載のビデオがていねい。カフェトークと併用すると効果的かも知れない。おもしろかったのが英語/ベトナム語の Vierglish Fun の Vietnamese Numbers というビデオ。現地の30歳代の知り合が大笑いしていた。

      BEBA VIETNAM language! https://www.youtube.com/channel/UCXPj5m7FgFILM_KND371_BQ

      Tanpopo Vietnamese https://www.youtube.com/channel/UCee4aT2qPP6Q-4Pt19uEvVg

      Vietglish Fun https://www.youtube.com/channel/UC7mu94v1zFZU8pgNX13dHsQ

       

       YouTubeのベトナム語番組が伝えるとおり、挨拶は二人称を付けたものがよい。というか、効果絶大である。自分は50歳を過ぎているので、たいていの相手は年下となるので使うのは男女共用の em だけ。そこで、たとえ年下でも敬意を表して年上向けの二人称を使うこともあるというので、使ってみた。すると強面のホテルの若おじさんに「ありがとう Cảm ơn anh」と言うと、照れたような笑顔で返してくれた。ただし、これが効果的なのは男性のみ。日本語でいろいろ教えてくれた年下の女性(といっても若くはない)に Cảm ơn chị 使ったところ微妙な空気が流れ、em と言い直したら緊張がほぐれて互いに顔を見合わせ笑い合うという感じだった。ここらへんは日本とおなじ。

       それから数字も使ってみる価値がある。外国人も多い食堂で forty と言われて食事を頼み、金額を知っているのにわざわざベトナム語で bốn mươi と確かめるとつっけんどんだったお姉さんが、可愛く微笑みをくれる。

       

      観光対応

       ハノイの旧市街には英語や外国語の案内看板はほとんど存在しない。ベトナム語の表記はアルファベットなので、ほとんどの外国人にとってタイや韓国のように右も左もわからないという状況には至らない。けれども英語の案内が無いというか、そもそも観光用の地図や案内板がほぼ存在しない。日本の地方で見られるような「地方を売り込む」ような姿勢は見られないのは誇り高く良いことだが、訪問者にとっては相当不便。

       バイクの車列には圧倒されるが、川のように流れる理由は信号が少ないことによる。無秩序に走っているわけではなく、また速度も時速30kmほどなので渋滞していても車両がコントロールできている。バイクの大河を横断する心得としては、ゆっくり歩くこと。横断中に目の前をバイクが抜けていくのを許すことに思える。自分が先に渡ろうとして小走りですり抜けるような動きは秩序を乱してかえって危ない。もちろん車列が切れるタイミングで渡り始めるのであるが。それから信号が右折はいつでも可能であったり、方向別に変わったりと時差信号のような動きも把握することも必要です。

      リムジン

       リムジンと称しているが、ミニバンを用いた行き先固定の乗り合いタクシー。使ったのは大手バス会社 Hoang Long Bus が運行しているハイフォン行き。ここでカードが使えず200,000ドン現金で支払った。念のため前日に乗り場兼事務所へ行って予約=支払い。レシートも何も出てこないので不満そうにしていたら裏紙に手書きで予約書を書いてくれた。翌日の乗車ではその係員に目で挨拶してOK。結局紙は不要。まあ、日本でも電話で店や宿を予約したら何も証明書類は無いので、証書がなくて通用するのが普通である。

      リムジン案内サイトの紹介ページ https://limousinevn.vn/car/hoang-long-limousine/

       

      鉄道

       ハイフォン1500発の汽車でハノイのロンビエン駅まで乗車。インターネットの予約サイトでは席がなく、当日駅の窓口で切符を購入。現金。買うのは現地の人がしてくれた。ネット情報のとおり列車はほぼ満員で驚く。乗り心地は快適。揺れはあるが不安な縦揺れではなく、横揺れでむしろ心地よい。途中駅での乗り降りもあり、景色も自分は楽しめたので2時間半はちょうどよい乗車時間だった。ロンビエン駅で下車後に線路近くで写真を撮影。その時、鉄橋にカメラを向けたら向かいに座っていた警備員が声を掛けてきて指を指す。見ると撮影禁止の看板。素直に従う。

       

      ビール

       ベトナムのビールは概してオリオンや韓国製普及版のような軽い口当たり。けれどもビールの味はする。なかでも Bia Hà Nội がおいしい。値段は50円くらいで清涼飲料水と変わらない。


      ノルウェー旅行情報2016

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        JUGEMテーマ:北欧旅行

         2016年11月後半、ノルウェーに行ってきましたので、その時の旅行情報をメモしておきます。行き先は、南部ベストフォル Vestfold 県のサンデフィヨルド Sandefjord とテンスベルク Tønsberg、それからオスロ Oslo です。ノルウェークローネは13円で計算しています。

         

        お金と両替

         両替はしませんでした。支払はすべてカードで済みました。現金引出機を見かけたのはオスロ中央駅のみです。カードが使えるか心配だったのは路線バスでしたが、長距離バスもサンデフィヨルドの路線バスもバスの中でカード支払が可能でした。国鉄の駅のトイレは有料で10–20kr(130–260円)ですが、これもカードが使えます。というか、カードのみ使用可というケースがほとんどです。地下鉄(郊外電車)や路面電車(トラム)は事前に切符を購入するシステムなので、車内での支払自体がありません。もちろん券売機でカードは使用可能です。ちなみにトイレ20krというのはオスロ中央駅で、馬鹿高いと思いつつ、青い光の独自空間を見て、とりあえずなっとく。オーロラのイメージなんでしょか。

         思うに、ノルウェーは独自通貨クローネ kr NOK を使用していて、現金は自国のみの流通。現金を持つ価値があまりないのかも知れないと想像しています。

         

        天気

         ノルウェーでの旅行期間は2016年11月17–23日でした。この間、ずっと雨でした。もっとも一日中降っているわけではなく、どんよりとした曇り空で、ときどき時雨(しぐれ)るという感じ。ただ、降り方はけっこう強いこともありました。青空を見たのは2回。日射し、つまり直射日光や影を見たことは一度もありません。聞くと、このノルウェー南部の天気は11月が最悪だそう。そもそも昼間の時間が身近く、太陽も高く昇らず低空飛行で、ずっと曇りの夕方のような感じ。クリスマスの飾り付けやイルミネーションに力を入れるのもよくわかります。

         

        食事と食べ物・飲み物

         ひとりで旅行していると、食事に困ることがあります。ちゃんとしたレストランに入る気もおきなくて、ファストフードや、日本であれば丼物や定食という定番があります。が、ノルウェーは食事がとりわけ貧弱で、暖かいものや汁物がないのです。ホテルの朝食はバイキングです。そもそも、火を使った、つまりその場で料理したものは、スクランブルエッグ、ベーコン、ジャガイモとソーセージ、これくらいです。そして、保温をしない。そのなかで暖かいものはコーヒーのみ、ということも普通にあります。

         物価が高く、サンドウィッチが作り置きの冷たいものが50–60(715–780円)、サブウェイのハーフサイズ=15cmも55–65kr(715–845円)くらいです。バーガーキングのチキンフィレセットが85kr(1105円)くらい、夕食も、午後7時半になると弁当が半額なんてのもない。他の国では、デパ地下やスーパーで暖かい総菜が売っていますが、それが無い。かろうじてオスロ中央駅でサラダの量り売りがあり、ローストビーフやチキン、温野菜も選べました。もちろん肉や温野菜も冷蔵です。たくさん盛ってまあ満足したら102kr(1326円)比較的手頃な値段と内容だったのが、カット野菜とトマトでした。レタスやサラダ菜が中心のカット野菜は、たっぷり2人分あって、たしか25–30kr(325–390円)くらい、トマトは小さくてミディトマト2–3個分の皮の固いピーマントマトが2kr(26円)程度と目方でいっても日本より安いくらいでした。

         たんぱく質は、薄切りハムの仲間のなかに、ローストビーフや煮豚のような肉そのものも100g入り25–28kr(325–364円)くらいで入手できました。朝食の薄切りソーセージが塩辛く、辟易していたので、ありがたいものです。お値段はkr。これにビールを買って部屋で食べてました。

         ビールは330ccが20–25kr(260–325円)ほどで日本よりは高額ですが、それほどでもない。いかに日本のビールの税金が高すぎるのか、よくわかります。飲物は、水は安かったです。1.5リットルのペットボトルが10kr(130円)ほどでした。正確には本体8.9kr、+Pant(容器代預かり金)2.5krです。ちなみに缶ビールの+Pantは一律1krのよう。コーヒーは高くなく日本のスタバとおなじか、やや高いくらいの印象です。オスロ空港の搭乗待合室の売店でカプチーノ27kr(351円)でした。

         

        古書店

         オスロでは古書店に2つ入りました。古本屋というよりアンティーク書店といった感じの店です。検索して見つけておいた Bjørn Ringstrøms Antikvariat は目的地にはありませんでした。店舗跡のみで、廃業なのか移転なのかはわかりません。

         実際に購入した書店は国立美術館のすぐ南の Norlis Antikvariat で、目当ての本の一部を購入、無かった本について訪ねて教えてもらったのが Adamstuen Antik でした。両方ともオスロ中央駅からトラムで行けます。ノルウェー語での古書店共通サイトがあるようで、在庫を聞くとネットで調べていました。値段もそれを見て伝えてくれた場合があるので、雇われ店主の情報源なのかも知れません。価格の平準化にも役立っていそうです。

         

        ノルウェー語

         自分はまったくわかりません。が、経験したことは2つ。ひとつは、til Bergen と1つ前置詞を使っただけなのに空港の係員がノルウェー語でばんばん話してきたこと、それから、ありがとう takk を使うととてもいい笑顔を返してくれることです。英語が比較的通じるノルウェーでも、自国語を話してくれるとうれしいんでしょうね。takk の発音はタックと表記するのですが、自分にはむしろタッキ(子音のみ)と聞こえます。簡単なので、使っていきたいです。

         バスや電車のなかは誰もしゃべらずスマホに夢中、しんとした車内ですが、話す場所では饒舌なノルウェー人。抑揚が独特、文字通り息を飲む相づちなど、気取らないあたたかな言葉だと思えてきました。


        樺太(サハリン)旅行の情報

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          JUGEMテーマ:ロシア

           2016年7月16–20日に札幌から樺太(サハリン)に行ってきました。気付いたことなどいろいろ。

           

          パック旅行

           目的は樺太南部への簡単な野外調査でしたが、ユジノサハリンスクから日帰り可能と聞いてフリープランのパック旅行(C1-2225)にしました。観光ビザだと宿泊地がホテルに固定されてしまいますが、旅行会社が発行してくれます。もし、野外泊やホテル以外での宿泊が必要になると専用のビザが必要になって事前の手続が面倒です。今回使ったのはJIC旅行センターでロシア方面を得意とする会社です。値段は、千歳からユジノサハリンスクまでの往復航空券75000円と空港税(新千歳)1030円、ホテル4泊(朝食付き)、ビザ実費4000円&発行手数料5400円、1人料金2万円、空港からの送迎をすべて含んで165,230円でした。引き算するとホテル代+送迎+企画料は79800円となります。ちなみにパック旅行の参加者は自分1人でした。

           

          両替とカード

           千歳空港のTravelexの円からルーブルへの交換レートは1ルーブル=2.8円。為替市場では1ルーブル1.6円だったからえらく悪いレートです。これがドルだと110円(7/15のレートが105円)。やはり日本国内での両替でレートが納得できるのはドルだけと再度思いました。以前、ノルウェークロナに換えたときも悪かった。わかっていながら国内で両替したのは、行きが土曜日でしかも到着が夜10時だったから。実際、ユジノの空港ではATMを見つけられませんでした。ホテルには24時間稼働のATMがあったのですが、電気が消えていて帰る日まで動いてなかったです。ただし、市内のスーパーマーケットやショッピングセンターにはATMがあり、レジでカードが使えるようです(自分は使っていない)。

           

          ホテル

           泊まったのはガガーリンホテル。部屋は広くてきれいで、ベッドも固くてよかったです。ドライヤーとバスローブ、冷蔵庫、電気ケトルあり。けれども、部屋のあちこちが、いちいち気が利かない。照明のスイッチが枕元にない、電気ケトルはあったがコンセントが近くに見当たらず、ベッドの横の床で湯を沸かす。エアコンは部屋で操作できる独立方式だが、音がえらくやかましい。バスルームの換気扇もうるさい、などなど。ただ、朝食はブッフェ方式で日替わりでおいしいかったです。コーヒーは薄くて物足りなかったけれど。ただひとつ問題があり、ネットでうわさどおりの大音量のカラオケが凄まじい。床も壁も振動して、ガラスがびびるほどでしたが、これは初日土曜日の深夜12時でぴたっと止んで、それ以降は静かでした。

           

          物価

           外食は日本並みの価格で、現地の所得を考えると非常に高い印象です。韓国料理のチゲ鍋とかクッパが480ルーブルくらい。デパート?のロシア料理のカフェテリアで5品とったら500ルーブルを越えてしまいました。ファストフードのコーヒー100ルーブル。カフェラテ120ルーブル、紅茶は50ルーブル。ドーナツ50ルーブルから。カフェラテはコーヒーが薄口。菓子や清涼飲料水もちゃんと覚えていませんが高いですね。ポテチが一番安くて普通サイズ70ルーブルくらい。一方、ビールは安くて500ccで60ルーブル。

           

          バス

           市内の路線バスは頻繁に走っていますが、時刻表も系統表示もありません。ですが、バス停に人があふれることもなく、平日の昼間であれば、ちょっと待てば乗れるようです。夜や休日は使っていないのでわかりません。「シチモール」から中心部まで20ルーブルでした。路線図は市内地図、稚内市のウェブページ掲載のとおなじ、に載っていました。「ユジノサハリンスク市内の路線バス(2014年7月28日)/稚内市」

          http://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/sangyo/saharin/yousu/report_on_20140728.html 

           交通と観光案内のウェブサイトは「Sakhalin Travel Information - サハリン観光旅行案内 - Ekinave」がよいと思います。 http://ekinavi-net.jp/sakhalin/index.html


          買い物

           スーパーマーケットがあちこちにあるので、言葉抜きで買い物ができます。24時間営業の店もありました。入りませんでしたが、ドラッグストアも数多くあります。コンビニは見なませんでした。ユジノサハリンスク駅北側のガイドブックでいう自由市場やその周辺は、デパートからダーチャで摘んできたようなイチゴを売る人までいろいろで面白かったです。他方、大きい本屋が見当たりません。郊外の最大のショッピングセンター「シチモール」にも行きましたが、書店は絵本と学習参考書が大半で、おとな向けはベストセラー志向の読み物ばかり。田舎の本屋の典型といえばそうですが、人口18万人にしてはさびしすぎる印象です。

           

          その他

           ツバメは中知床岬の途中で何羽か見ました。アマツバメはユジノ市街にたくさんいて、アパートの軒から中に入って巣を作っています。ササは中知床岬の半島では見ませんでしたが、ユジノ東のスキー場(旭が丘)のわきにはまばらにありました。以上です。